BRK-B Evaluation

基礎からの集中投資(4)リスクにどう対応する?

集中投資は、高いリターンを期待できる一方で、さまざまなリスクを伴います。これらのリスクを理解し、適切に管理することは、投資家にとって極めて重要です。この記事では、株式投資に関連する主要なリスクを詳述します。

株式投資に関する主要リスク

株価の変動リスク

株価変動リスク

株価の変動リスク(市場リスク)は、株式市場全体や特定の銘柄において、株価が予測不可能に上下するリスクを指します。このリスクは、特定の企業の業績や、マクロ経済、地政学的な要因などにより、大きく影響を受けます。

その中でも、システマティックリスク(市場全体のリスク)は、株式市場全体に共通するリスクで、企業個別の状況に依存しない要因(経済成長、金利、インフレ、政治的不安など)によって引き起こされます。市場全体に影響を与えるため、どんな企業でも同じように影響を受けるため、分散投資で完全に回避することはできません。

また、アン・システマティックリスク(個別リスク)は、特定の企業や業界に固有のリスクです。例えば、企業の業績変動や、自然災害、製品の欠陥問題などが該当します。このリスクは、企業ごとの状況に依存するため、分散投資を行うことで軽減することが可能です。

将来の利益が予想よりも下がるリスク

将来の利益が予想よりも下がるリスク

株式投資においては、企業の将来の収益や利益の予測に基づいて投資判断が行われます。しかし、予想通りの利益が得られなかった場合、株価は下落する可能性があります。例えば、新製品の販売不振、原材料費の高騰、競争の激化など、さまざまな要因が利益に影響を与えることがあります。将来の収益見通しが下回るリスクは、企業の業績分析や経済環境の変化により予測精度を高めることができる一方で、完全に回避することはできません。

信用リスク

信用リスク

信用リスクとは、企業や国が債務不履行に陥る可能性に関連するリスクです。具体的には、企業が発行した社債の利息や元本を支払えなくなる、またはその支払いが遅延するリスクを指します。信用リスクは企業の経営状態や業界の動向に密接に関連しており、企業の信用格付けの低下や財務状況の悪化が引き金となります。たとえば、企業が倒産した場合、その株価は急落し、投資家は大きな損失を被ることになります。

集中投資において受け入れるリスク、避けるリスク

集中投資は、ポートフォリオを少数の銘柄に絞り込む投資戦略であり、そのリスクとリターンの特性を十分に理解することが重要です。このアプローチは、慎重に選ばれた銘柄に大きなリターンを期待できる一方で、リスクも高まります。特に、どのリスクを受け入れ、どのリスクを避けるべきかを判断することが、集中投資における成功の鍵を握ります。本記事では、集中投資において受け入れるべきリスクと避けるべきリスクについて、詳しく解説します。

短期的な株価の変動リスクは、あえて受け入れる

株価の変動リスクは、あらゆる株式投資に内在するリスクであり、特に集中投資においては不可避な要素です。企業の業績や市場全体の動向に基づいて株価は常に変動します。集中投資を行う場合、このリスクを受け入れることは、特定銘柄に対する信念に基づいた投資戦略の一環となります。

市場全体や業界、個別企業の業績に大きく影響される株価の変動は、短期的には不安定ですが、長期的なリターンを得るためには避けられません。集中投資を行う場合、投資家は一度選んだ銘柄に対する強い信念を持ち、短期的な株価の変動に左右されることなく、企業の中長期的な成長を信じて待つ姿勢が求められます。従って、この株価の変動リスクは、十分に理解した上で受け入れなければならないリスクの一つです。

バークシャー・ハサウェイ社の事例

集中投資の基礎知識(2)で示したウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ社とS&P500のリターンを再度掲載します。またこの期間における両者の変動リスク(株価の標準偏差)を示します。

BRKB S&P500 トータルリターン比較
バークシャー・ハサウェイ社 vs. S&P500 トータルリターン比較
変動リスク
バークシャー・ハサウェイ社 vs. S&P500 変動リスク比較

これらを見ると、バークシャー・ハサウェイ社はS&P500に比べて、約2倍変動リスクが高いのですが、リターンははるかに高い結果となっています。

実際のところ、短期的な株価の変動で生計を立てている投機家・投資家でない限り、ほとんどの投資家は、短期的な株価変動、すなわち変動リスクを過度に恐れる必要はありません。適切な企業を選定することができれば、短期的な変動は、長期的なリターンが打ち消すからです。

株価変動を受け入れるためのポイント

集中投資において株価の変動リスクを受け入れる際には、以下の点に留意することが重要です。

– リスク許容度の把握 : 自身のリスク許容度を理解し、どの程度の株価変動に耐えられるかを考慮します。

– 投資目的・期間の明確化:投資を行う目的を明確にしたうえで、長期投資を前提とします。

– 企業のファンダメンタル分析 : 長期的に見て成長が期待できる企業の選定を行い、短期的な変動に対する耐性を高めます。

将来の利益が予想よりも下がるリスクを避ける!

株式投資において最も避けるべきリスクの一つは、企業の将来の利益が予想よりも下がるリスクです。これは、企業の成長に対する期待が裏切られた場合に株価が急落する原因となります。集中投資を行う際に、特定の銘柄に大きな割合を投資しているため、予想を大きく下回る利益が発生した場合のダメージは計り知れません。

財務評価

将来の利益が予想よりも低下する原因には、以下のような要因があります:

– 競争の激化: 競合他社の登場や新技術の導入により、企業の利益率が低下することもあります。

– 内部要因: 経営陣の交代や戦略の失敗、内部的な問題(例:品質問題、サプライチェーンの崩壊)によって、予想された成長が達成できないリスクが生じます。

– 経済環境の変化: 景気後退や市場の不況、規制変更などが影響を与え、企業の利益見通しが悪化することがあります。

集中投資において、このリスクを避けるためには、企業の将来性を見極めるための徹底的な分析が欠かせません。リスク管理の観点からも、慎重に銘柄選定を行い、仮に予想されるリスクが顕在化した場合の対応策をあらかじめ考えておく必要があります。また将来が不確定なことは避けられませんので、安全マージンを多めに取って、推定する必要があります。

ウォーレン・バフェットは、自身の投資判断について率直に語ることで知られており、過去にはいくつかの銘柄(IBM、航空会社ど)について「間違いだった」と認め、損失を計上しています。

このように、バフェットのような著名な投資家であっても、常に正しい判断ができるわけではありません。バフェットは、自身の過ちを認め、そこから学びを得ることを重視しています。

信用リスクを避ける!

信用リスクは、特定の企業が財務問題や経営の悪化により、投資家へのリターンを支払えなくなるリスクです。企業が経営不振に陥り、債務不履行に至ると、株式の価値は急激に下落します。このリスクは特に集中投資において重要であり、特定の企業に対して過度に依存している場合、その企業の信用リスクが現実化すると、ポートフォリオ全体に大きな影響を与えることになります。

信用リスクが高い企業への投資は避けるべきです。例えば、次のような企業は注意が必要です:

– 財務状況が不安定な企業: 高い負債比率や利益の不安定さがある企業。

– 業績の見通しが不透明な企*: 経営陣の変更が頻繁であったり、経済環境に依存しすぎている企業。

– 信用格付けが低い企業: 信用格付けが低い企業は、将来的な資金調達の難易度が上がり、経営が困難になる可能性があります。

集中投資の戦略を取る場合でも、信用リスクを避けるためには、企業の財務健全性を重視することが求められます。投資対象の企業が信用リスクに晒されている場合、リスク分散の観点から再検討することが重要です。

まとめ

集中投資を行う際には、受け入れるべきリスクと避けるべきリスクを明確に認識することが成功への鍵です。株価の変動リスクは市場全体や企業のパフォーマンスに影響される避けられないリスクであり、これを受け入れた上で投資戦略を構築する必要があります。

一方で、将来の利益が予想よりも下がるリスクや信用リスクは、適切な企業選定と慎重な分析を通じて避けるべきリスクです。投資家はこれらのリスクを管理し、リスクとリターンのバランスを取ることで、集中投資の成果を最大化することができます。

免責事項:

・当サイトは、投資家の皆様への情報提供を目的としたものであり、投資への勧誘を目的としたものではありません。

・当サイトへ掲載されている情報の正確性については万全を期しておりますが、当ホームページの情報を用いて行う一切の行為について、一切の責任を負うものではありません。

BRK-B Evaluation
最新情報をチェックしよう!
>
CTR IMG