目次
はじめに
基礎からの集中投資(13)では、投資対象の企業を評価するため、さまざまな財務指標をあげました。本記事では、半導体業界をリードするNVIDIAの2024年度の財務実績をもとに、これらの財務指標を用いて、NVIDIAを評価します。

成長性
売上高成長率
- 売上高:$60,922百万(前年比126%増)
- 要因:データセンター事業の需要増加とAI関連製品の販売拡大が主な要因です。
営業利益成長率
- 営業利益:$32,972百万(前年比681%増)
- 要因:売上高の増加と共に、効率的なコスト管理が寄与しています。
EPS成長率
- EPS(希薄化後):$11.93(前年比586%増)
- 要因:利益の増加と株式数の減少が影響しています。(reports.tinycomputers.io)
研究開発費比率 / 設備投資額
- 研究開発費:$8,675百万(売上高の約14.2%)
- 設備投資額:$1,069百万
- 要因:AIおよびデータセンター向けの技術開発とインフラ整備への投資が進んでいます。(reports.tinycomputers.io)
NVIDIAはデータセンター部門の成長を軸に、急成長を遂げており、AIインフラの中心的立場を確立しています。
収益性

売上総利益率
- 売上総利益率:72.7%(前年比15.8ポイント増)
- 要因:高マージンのデータセンター事業の成長が影響しています。
営業利益率
- 営業利益率:54.1%(前年比47.7ポイント増)
- 要因:効率的なコスト管理と高収益性の事業構造が反映されています。
純利益率
- 純利益率:48.8%(前年比44.4ポイント増)
- 要因:営業利益の増加と税金負担の軽減が寄与しています。
NVIDIAは、業界平均を大きく上回る収益性を達成しています。これらの高い収益性は、AI向けGPUの需要増加と効率的なコスト管理によるものです。
効率性

ROA(総資産利益率)
- ROA:82.2%(前年比54.5ポイント増)
- 要因:利益の増加と総資産の効率的な活用が影響しています。
ROE(自己資本利益率)
- ROE:91.5%(前年比73.6ポイント増)
- 要因:自己資本に対する利益創出能力の向上が反映されています。
ROIC(投下資本利益率)
- ROIC:70.6%(前年比36.1ポイント増)
- 要因:投資資本に対する利益創出能力の向上が影響しています。
NVIDIAの業界平均を大きく超える高い資本効率性は、AI向けGPUの需要増加と効率的なコスト管理によるものであり、NVIDIAの競争力を支える重要な要素となっています。
安全性

流動比率
- 流動比率:4.17
- 要因:流動資産が流動負債を大きく上回っており、短期的な支払能力が高いことを示しています。
有利子負債比率
- 有利子負債比率:0.53
- 要因:低い負債比率から、財務健全性が高いことがわかります。
NVIDIAは、非常に堅実で健全な財務を有し、将来の成長に向けた投資を支える余力を十分に持っていることを示しています。
まとめ

総じて、2024年度のNVIDIAは、AIおよびデータセンター向けの需要拡大により、売上高・利益ともに大幅な増加を達成しました。高い収益性と効率性を維持しつつ、健全な財務基盤を構築しています。今後も技術革新と市場の成長に伴い、持続的な成長が期待されます。
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